何故だろうかと問いかける どうすることもできずに 心の中に問いかけ 何故こんなにも寂しいのか……と だって、すぐにでも逢えるのに、逢えるはずなのに……。 なのに……… 寂しい。心が……。 約束した、逢いに来ると…アイツはそう言ったはずなのに。 だから心配するなと言ったはずなのに…、なのに……。 心が寂しい。 出所して、すぐにでも会いに行けるのに。 明日からの、アイツのいない日常を思うと。 何故だろう。 ココロガサビシイ………。 さっきまで、自分の独房に送ってくれたアイツの体温を思い出すように自分の身体を抱きしめる。 きつく、きつく、抱きしめる。 「な〜にやってんだよ…ガイズ」 もう消灯の時間は過ぎているはずなのに、さっき別れたはずなのに。 何故彼の声が、しかも俺の独房の中から聞こえてくるのだろう? 寂しさのあまり幻聴でも聞こえたかと、けど後ろを振り返れば、確かにそこには銀髪の髪の毛を見いだすことができて……。 「ジョゼ…?どうしてこんな所にいるんだよ……!ここはお前の独房じゃねーだろ?看守に見つかったらどうするんだよ!!」 つい声を荒げると、ジョゼがあわてて俺の口を塞ぎ。 「バカ!大声出すんじゃねーよ、マジで見つかったらやべーだろーが!」 ジョゼも俺と変わらないぐらいの大声で抗議してくる。 (どっちがだよ) とにかく塞がれた口を離してもらおうと、ジタバタと暴れる。 するとジョゼがそのするり手を離す。 「ッハァ〜〜、なにしやがる、苦しいじゃねーかよ」 ジョゼをギロリと睨むと、相手はそれがどうしたとばかりに受け流す。 「お前が叫ぶからワリィんだろうが、このマヌケが」 「そんなこと言ったって、お前が脅かすような真似をするからいけねーんだよ どうしてこんな時間に俺の独房なんかにいるんだ?」 今までの不満と疑問を相手に一気にぶちまけ 「看守を出し抜くなんざ、やってみれば結構簡単なもんだぜ」 「それじゃぁ答えになってねーだろ!?俺は聞きたいのはそんなことじゃなくて この時間帯にお前がここにいる理由だ理由………用件次第では看守を呼ぶぞ」 ここまで言ってしまって最後に一言多かったとも思ったが、言ってしまった言葉を撤回することもできず、目をそらす。 そんな俺にジョゼは怒る風でもなく、何処か楽しそうにニヤニヤと笑っている。 「んだ、せっかくお前が寂しがってンじぇねーかって思ってよ、こうやって危険を冒してやってまで来てったんだぜ」 その瞬間、心臓が跳ね上がるのを感じて、顔に熱が広がるのを感じた。 「バッ、バッカじゃねーの?だれがそんな…おもうかよ!」 つい声を荒げてしまい、シマッタと自分で己の失態を恥じるかのように口を塞ぐ。 暫くしても看守の足跡は聞こえはせず、どうやらばれてないようだとほっと肩をなで下ろす。 「俺は寂しいぜ」 その言葉は、あまりにも以外で、信じられず、俺はどう答えていいか分からず黙りこくってしまう。 するとジョゼが苦笑して俺を見つめ 「だから…俺は寂しいぜ、お前のその生意気な口調も、態度も、その姿も見れなくなると思うと…寂しいぜ…………」 今更ながら離したくなくなる…無駄だって分かっててもな、お前をこんな所に閉じこめておくだけでマジ腹立たしい」 そう言うと、ジョゼが腕を強く引っ張る。 「うわ!」 急なことで、うまくバランスがとれずに、体勢を崩してしまい、ジョゼを巻き込んで床に倒れ込んでしまう。 「ごめっ、ジョゼ。大丈夫?」 「へーきだって、いつも乗られてるんだから」 ニヤッと笑ったジョゼに、俺は真っ赤な顔で離れる。 立ち上がろうとする俺を、寝転がっているジョゼが引き留める。 そのまま床に倒れ、冷たくひんやりとした感触が妙に新鮮に感じられる。 いつもと同じはずなのに…………。 「なぁ、ガイズ」 「何だよ」 ジョゼと話すときは、何だかいつも突っ張った口調になっちゃってそんな自分がどうしようもなくイヤな時もあって でも、ジョゼはそれでいいって言うから だから………………。 「キスしていいか」 今更の確認に、火照りがさめだした顔がまた真っ赤に染まってしまう。 「そんなこと……聞くなよ」 「んだよ、じれってーな。YesかNoかどっちかにしろ」 多少ぶっきらぼうな彼の言いぐさに、こんどはこっちが少し苦笑して見せて 「そんなの…分かってるくせに」 イヤじゃない、絶対に。 ジョゼだから…イヤじゃないんだ。 その事を分かってくれたのか、彼の唇が静かに俺のと重なる。 ただ、重なるだけのキス。 いつものような貪欲さも、激しさもない。 純粋な、ただ重ねるだけのキス。 皮膚と皮膚が触れ合っているだけなのに、妙にくすぐったい。 そして、顔の火照りに反した床の冷たさが妙に心地よかった。 どのくらいの間、こうしていただろう? くっついては離れくっついては離れ、お互いの存在をまるで確かめ合ってるようだった。 でもなにより…この時間が永遠ならいいと思った。 ジョゼの出所とか、俺の裁判とか、他の奴らとか……本当にそんなことどうでも良くて この瞬間が 一瞬一瞬が 二人の全てならいいと ただ純粋にそう思った。 暫く横たわっていたせいか身体の熱は完全に床に吸い取られ、俺が体をブルッと震わせたとき、急にジョゼが立ち上がり 「…ジョゼ?」 俺のベットの中に潜り込んでしまう。 「こっちに来いよ、そこじゃぁ、寒ぃだろ?風邪ひいちまう」 (俺のベッドだけどな。) でも今日の所は素直にその申し出を受け入れる。 一分、一秒でもふれあっていたかったから……。 「ウン……」 そう言って近づいていく。 「何だか、妙に素直だな」 「たまには………いいだろ」 消え入りそうな声で、さっさとベットに潜り込んでしまう。 狭くて、冷たいはずなのに、今日は少し暖かく感じた。 お互いが落ちないように、俺はジョゼの上に少しだけ身体を乗せ、その肩に頭を乗せる。 「なんか、まじめな話し。離したくなくなるな……」 しんみりというジョゼに、クスッと吹き出して 「大丈夫だって、俺もすぐにジョゼんとこに行くからさ…」 俺は何気なく言ったのに、ジョゼは俺の肩を強く抱きしめて離そうとはせず。 「……ジョゼ」 「分かってるって、でもな、想像しちまうんだよ。 もし、この後何年たってもお前が傍にいなかったらって…お前が出てこれなかったらって…。」 「どうして…そんなこと……」 「もちろん信じてないわけじゃねーよ、俺のやった手帳もある、それ以外の証拠もそろってる……… それでもぜってーなんて誰も保証しちゃーくれねー……… だからもし、お前が無罪にならなかったら俺はお前の弁護士を、その時の裁判官をギッタンギッタンに殴り飛ばしてやる!!」 今にも壁を殴り飛ばしそうな勢いのジョゼをなんとか制して 「なに気性荒くなってんだよ、そんなこと気にしなくてもルスカは今までずっと無敗だったんだぜ! 今度の裁判だって絶対に俺の無罪を証明してくれるさ!」 俺が楽しそうに語れば、ジョゼは何処かおもしろくなさげな顔で睨んでくる。 「それはそれでなんかムカツク。お前……まさかその弁護士とできてんじゃねーだろーなー?」 思いもよらない言葉に、ついカッとなって、大声を出しそうになる。 「ンなわけねー……っ!」 それを食い止めようとジョゼの大きな手のひらが、二重になって俺の口を塞ぐ。 「ウグ…ムッ、ヴヴ……」 「あっ、ワリィ……」 ジョゼはパッと手を離し、俺は大きく息を吸い込む。 「ヒュゥ…ハァー、苦しくて死ぬかと思った」 目の前にある顔に少しふくれっ面をしてやり 「だから悪かったって…」 「ったく、ンなことないにきまってんだろ、当たり前じゃねーか。ルスカはあくまでも俺の弁護士なんだから」 すねてそっぽを向くと、額に慰めるようなキスが降ってくる。 「ンな、気ぃ悪くすんなよ…」 「なんだよ、ジョゼこそ出所して……出所して、女とかに走ンなよ、ちゃんと俺のこと待ってろよ! そうじゃないと……じゃないと……………どこにも行くとこねーんだから……!」 もう離さないとばかりに、その肩に顔を強く埋め、抱きしめる。 そんな俺の頭を、俺よりも太い腕っ節が優しく包み込み。 「それこそありえねーって、いっただろ?お前が好きだ……って、恥ずかしいんだ、何度も言わせるな」 少し顔を上げれば、照れてるジョゼが可愛くて、心が温かくて、もう寂しくはなくて、心地が良かった。 「俺だって、ジョゼしか好きじゃないからな、ジョゼだけが好きだからな。それに……もうこれ以上言わねーかんな」 「わぁってるよ」 ジョゼも照れくさそうにして 「明日も、仕事があるんだろ?もう寝ろ、んで早く俺の所に来い、絶対だからな」 「うん、絶対な」 互いに約束しあい、誓いの口づけをする。 「おやすみ……ジョゼ」 「あぁ」 そう言うとゆっくりとジョゼは瞼を閉じ、俺はその身体を抱きしめて。 お互いの全てを預けて、別離の前の優しい一時を刻む。 あとがき とにもかくにもネーミング最悪…………。 どうすればこんな名前になるの?? しかもないようもかなり、何というか………。 一応イメージはゲームピアスの折り込みポスターから アレにはやられました…………… あれ以来ジョゼにはダメです(なにが?) とにかくノックアウト、ブラックアウト。 かっこよすぎ!! 惚れました、好きになりました!!! あまりのかっこよさに二冊買い!!(爆) 一冊は綺麗に切り取って机の所に貼ってあります。(笑) とにかく見てない人は即チェックですね。 |
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